since 2009/06/01
名称:『神園さやかの年越しスペシャルライブ♪ '11→'12』 盛りだくさんでおなかい〜っぱい!!
日付:2011年12月31日(土)〜2012年01月01日(日)
時間:
『さやかの1人輝く!レコード大賞(21:00〜)』
『さやかのゆく年くる年(23:45〜)』
『さやかの日本一早いライブ(00:00〜)』
場所:試聴室その2(神奈川県横浜市中区)
2012/01/13
by K'z (N)
2011年。 ほんとにいろいろなことがあって、心中穏やかではいられない年でした。 それは世の中の情勢に限ったことではなく、大好きなさやかちゃんの現場に出向ける機会が著しく減少してしまったことも、 そんな気持ちに拍車をかけまくりました。 そんな気持ちの年末ですから、一年の締めくくりにはやっぱりさやかちゃんの顔を見ておきたいものです。 通年だと11月には早々と「年越しライブ」についての告知がされるのですが、今年は11月中旬になっても何の音沙汰もなし。 このまま寂しい年末になってしまうのだろうと諦めかけた頃…。 出ましたよ、「年越しライブ」開催の告知。 やっぱりね、コレがなくちゃね。 コレを見ずして、さやかファンの一年は終われません。 言うまでもなく、すでに開催を見越して、大晦日は年次有給休暇を申請しておいたのでした。
でもって当日。 折からの睡眠不足も何のその、年末年始ダイヤの電車に乗り込みました。 道中、夕食を済ませてから、会場となる横浜・黄金町の「試聴室 その2」さんに向かいます。 到着したお店の前には、早くも見慣れたファン仲間の面々がいますよ。 まだ、開場1時間前なのに…。 さっそく雑談の輪に加わりました。
入場したら、まずはドリンクチケットを商品に引き替えましょう。 ここ「試聴室 その2」さん、以前は空調が不充分で、室内にもかかわらず上着が必要なほど寒かったのですが、今日はノープロブレム。 薄着でも大丈夫です。 となれば、迷わずビールをチョイス。 ほろ酔い気分でさやかちゃんの登場を待ちます。
21:00の開演時間を少し過ぎ、場内に『木綿のハンカチーフ』が流れると、いよいよさやかちゃんのお出ましお出まし〜。 ファン一同がいつもの手拍子で迎え…ようとしたら、ボーカルには入らず。 「みなさん、こんばんは〜!!」と、まずは元気にご挨拶です。 今年の「年越しライブ」は『さやかのひとり輝く!レコード大賞』。 昨年と同様の企画ですが、前回の「新人賞」受賞曲に続いて、今回は「日本レコード大賞(以下、大賞)」受賞曲を、 1959年の第1回から2009年の第51回までの中から32曲を披露するのだそうです。 なんでも、2011年の大賞受賞曲であるAKB48『フライングゲット』は、受賞から一晩では人前で歌うほどのクオリティを保てないためにオミットだとか。 ちょっぴり残念な気もしますが、ヤッツケ仕事で中途半端なものを披露できないというのは、まさに神園さやか持ち前のプロスピリットなのでしょう。
さてさて、まずは1曲目。 第1回の大賞受賞曲『黒い花びら』でスタートです。 この楽曲はさやかちゃんとよくステージを共にする宴次郎さんの十八番で、ことのほか耳に馴染んでいる楽曲なのです。 そのためなのでしょうか。 のっけから客席からはサイリウムの光がゆらゆら。 「嬉しいんですけど、できれば他の曲でやって欲しかった…。」と苦笑いのさやかちゃんです。
ライブ等でも歌ったことのある第10回大賞受賞曲『天使の誘惑』の後は、 「第11回の『いいじゃないの幸せならば』と第12回の『今日でお別れ』は飛ばしまして…。」 客席からは「え〜っ!!」の声。 確かに、『いいじゃないの幸せならば』は聞いてみたかったな。 この楽曲を歌った佐良直美さんの『フラワーフェスティバル』をカバーしているさやかちゃんですから…。
順調に歌唱は続きます。 第13回の大賞受賞曲は「途中でフリをやってください。」という『また逢う日まで』、 第14回は「すごくいい曲なんですけど、どうしてもコロッケさんのイメージなんです…。」の『喝采』ですね。 「第15回の『夜空』は飛ばしまして…。」「え〜っ!!!」「みんなほんとに(『夜空』を)知ってる〜?」 と、客席にマイクを向けたりして、なんか楽しいやりとりです。 第16回の『襟裳岬』は「ライブで歌う時はフォーク調の吉田拓郎さんバージョンなので、森進一さんバージョンは初めて」と新たな場面も見逃せません。
と、和やかなトークの中でこんな告知も。 今日は、お店さん特製の「さやかカクテル」なるものが売られるのだそうです。 その第1弾は「初恋」。 カルピスとウィスキーのブレンドです。 また、ノンアルコールバージョンも用意され、お酒がNGなひとも「初恋」気分を堪能できる手厚さです。 ちなみに、ノンアルコールバージョンはカルピスとチャイのミックスだとか。
オーダーが殺到したカクテルが用意できるまでの間、歌唱は第19回大賞受賞の『勝手にしやがれ』、第20回の『UFO』、第21回の『魅せられて』と進みます。 『勝手にしやがれ』では振り付けに合わせて、みんなで両手を大きく振ってみましたが(←さやかちゃんよりのご希望です)、 彼女いわく「ステージから見ると、予想に反して気持ち悪かった」のだそうで。 また、『UFO』を歌い終えて「この曲は…、前に…、誰だっけ?」とトークに詰まれば、客席からすかさず「水瀬さん」と小声でフォローしたりするのも、 ハートフルなこと請け合いです。 そう言えば、水瀬あやこさん、どうしてるかな。 いろいろな世界観を歌いこなせるのが魅力のアーティストさんですから、また、さやかちゃんとのコラボライブを見たいですな。
カクテルがワタシたちの手元に行き渡ると、さやかちゃんの音頭で乾杯、その後も歌唱は続きます。 1980年代以降は同一の歌い手さんが連続して大賞を受賞するケースが目立ったことから、今回のライブでは複数の受賞曲の中から1曲を選び出しました。 ちなみに、第24回と第25回に大賞を受賞した細川たかしさんからは『北酒場』を、第27回と第28回の中森明菜さんは『DESIRE』、 第38回と第39回の安室奈美恵さんは『CAN YOU CELEBRATE?』でした。
歌唱が平成の楽曲になると、ワタシを含め客席からのリアクションが幾分鈍くなります。 これは、この時期くらいからテレビやラジオの歌番組が激減して、受動的に歌謡曲(広義での)を知る場が実質的に皆無になってしまったことと無関係ではないでしょう。 とは言うものの、この後も「第32回は『恋唄綴り』ではなく…。」「え〜っ!」とか、「第33回の『北の大地』は歌わずに…。」「え〜っ!!」 「(日本クラウンの大先輩の)サブちゃんなのに、歌いません…。」「え〜っ!!!」とか、すっかり砕けきったファンたちと掛け合いをしながらライブは進みます。
そして、時系列は21世紀に入り、新時代の大賞受賞曲の中から…、サザンオールスターズの『TSU・NA・MI』です。 思わず、客席から「シャレにならない」の声も漏れましたが、改めて聞いてみると「涙もろい過去」を乗り越えて「打たれ強い僕」になるという世界観は 単なる恋愛の楽曲ではなく、今年大きな傷を負ったたくさんのひとにこそ届けたい逸曲だとも受け取れますね。 MCで「そういう(不謹慎だという)声もあると思ったのですが、あえてこの曲を歌おうと思ったのは、歌詞に『さやか』って出てくるんです。 あの桑田さんが『さやか』って言ってくれるんですよ〜」と、妙に嬉しそうなさやかちゃんでしたが、実のところ前述のメッセージも込められていたのかも知れません。 ええ、神園さやかは、ただのネタとかウケ狙いとしてこの楽曲を取り上げるような、KYで薄っぺらなアーティストではありません。
あっ、お次の浜崎あゆみさんについては、3年連続で大賞を受賞した3曲を歌いました。 この辺は、さやかちゃんのパーソナルな思い入れが多分にうかがえましたね。 浜崎あゆみさんとそのナンバーは、さやかちゃんの少女時代(←K-POPではアリマセン)を代表するアーティストであると同時に、 彼女が「神園さやか」として産声をあげた頃の記憶をもよみがえらせる、まさに人生の転機を象徴する思い出深い楽曲の数々なのでしょう。
トリは、やはり2年連続で大賞を受賞したEXILEの楽曲から、第51回大賞受賞曲の『Someday』で締めくくりました。 開演から実に2時間以上、32曲、カンペ一切なし。 テーマに沿っていろいろな楽曲を披露するスタイルは、さやかちゃんのライブではすでに定番になっています。 しかも、このボリューム。 かと言って、歌唱だけでイッパイイッパイになることもなく、ゆったりとした雰囲気で客席とも和気藹々と。コレって彼女だからこそ実現できる、 同業他者さんにはおそらく実現不可能であろう、特記すべきポイントに違いありません。 また、こんなハイクオリティなライブを展開しながらも、それに固執することなく「この後はCDやグッズの即売…、の前に年越しそばですよね。 やっぱりCDより食が大事です。」なんてサラリと言ってのけるさやかちゃんに、何やら誇らしさのようなものを感じたワタシなのでした。
では、しばしの飲食タイムの後、第2幕に続く〜。