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【イベントリポート】

概要

名称:『2011 ひろしまフラワーフェスティバル』
日付:2011年05月03日(火)〜05日(木)
時間:終日
場所:平和記念公園、平和大通り、広島県庁前ひろば、各協賛会場


「咲き誇る 花が育む 笑顔と平和(その2)」

2011/05/31
by K'z (N)

おはようございます。 いつものことながら、遠征先だとなぜか早起きしてしまうワタシです。 ホテルのエレベーターホールからは、早くも行動を開始するひとの部屋を出る音が聞こえたりして、宿泊者それぞれの新しい一日の始まりを感じます。 ワタシも、FF2日目をめいっぱい楽しんじゃおうと思います。

今日の1ケ所目のステージは、広島駅前のエールエール地下に設営されたデイジーステージ。 朝食とモーニングシャワーを済ませたワタシは、市内は紙屋町に向けて歩き出します。 はい、明らかにエールエールとは正反対に歩いている訳ですが、これは遠征時恒例の「旅献血」目的なのでした。 紙屋町近くの献血ルームで献血をして、正午くらいに広電に乗れば、まったく無理なくエールエールに到着できます。

献血を終え到着したデイジーステージ前には、まだ開演までかなり時間があるというのに、あふれんばかりのお客さんの姿があります。 毎回感じることですが、この集客は驚きのひとことに尽きます。 開演までの間に軽い昼食をと思ったものの、目ぼしいものはなくて残念…。 まあ、昼食は平和大通りに移動してから、屋台でも物色するとしましょう。

定刻の13:00。 デイジーステージでの1曲目は『花ぐるま』です。 アレンジ版の『花ぐるま☆21』の陰に隠れてしまってますが、30年以上の長きにわたって親しまれている正調バージョンも捨てがたい魅力があります。 そう言えば昨日、テレビで「Dream☆Stars」のデビューまでのドキュメントが放映されていました。 その中で「FFの公式ソング『花ぐるま』は、今年から芹洋子さんのバトンを受け、2代目の神園さやかさんが歌います。」と報じられていました。 さやかちゃんが子供の頃から夢見ていた歌手としての「FF」ステージへの登壇。 そして、自分のオリジナル曲として歌う『花ぐるま』。 すでに、昨年からカラオケのDAMには『花ぐるま(神園さやか)』として収録されていますし、 歌唱にあたって芹洋子さんご本人からもエールを贈られたそうです。 もう、これは単なる「カバー」曲という次元を超越した、名実とも「公式」ソングに相違ないと言えるでしょう。

彼女自身の「夢への軌跡」をかみしめたら、「くじけそうになっても、必ず明日は来ます。」と『TOMMOROW』を、 さらに、夢を追いかけて上京する娘とそれを応援する母を歌った、さやかちゃんの自叙伝とも言える『道 -ふるさとから遠く離れて-』を歌います。 今日は、ストーリー性が特盛りですよ。 そうそう、母つながりで…。 間もなくやってくる「母の日」ですが、さやかちゃんはすでにお母さんにプレゼントを贈ったらしいです。 風船の中に入ったカーネーションだそうですが、どんなものなのかワタシにはさっぱり想像がつきません。 ムリヤリ連想しても、思い浮かぶのは洋酒のボトルに入った帆船の模型。 想像力の無さがアリアリです。

そして、Dream☆Starsの登場です。 今日は、あれっ?なんか多いような…。 ドリ☆スタのさらなる妹分「Junior☆Stars」のふたりが初登場しました。 ドリ☆スタの次期メンバー候補生、もしくは研修生みたいな存在なのでしょうか? さっそく、さやかちゃんの仕切りで自己紹介です。 ひとりひとりに趣味や特技、「母の日」のプレゼントなどの話題を振り、メンバーの緊張をほぐすとともに会場を和ませました。 さすが神園先輩、あっぱれです。 ということで、なんと総勢8人で披露された『亜麻色の髪の乙女』『花ぐるま☆21』は大・大・大反響でした。

終演後は、一路平和記念公園へ。 さやかちゃんの次のお出ましは、カーネーションステージで催される「東日本大震災被災地支援FFスペシャルLive」(タイトル長っ!)。 広島駅前から、広電に飛び乗りました。 それにしてもこの広電、ひっきりなしに運行されていて、時刻表を気にしなくてもいいのが魅力です。 東京で言うと、さしずめ地下鉄みたいな感じなのでしょうかね。 「東日本大震災被災地支援FFスペシャルLive」(やっぱり長っ!!)の開演は15:00。 時間の余裕はあると思っていたら、もう14:30をまわっています。 デイジーステージでの即売会等が盛況だったため、想像以上に時間が過ぎていたようです。

現着すると、ここもすでに人垣が幾重にもなっています。 最後列近く、観客が往来する通路ギリギリに立ち、ファン仲間と他愛のない雑談に興じていると、いつの間にかさやかちゃんがステージに上がっていました。 リハーサルでも始まるのかな?と思ったら、何の告知もないままに、平和記念公園に響きわたる『Amazing Grace』。 しかも、一切の演奏なしのア・カペラです。 それまでざわめいていた客席が、水を打ったように一気に静まり返りましたよ。

それは、彼女の透き通る声が震災犠牲者への追悼の念をかきたてる、厳かで格調高いオープニングでした。 堂々としたさやかちゃんの姿は、グラウンドゼロにおける「9.11」事件の慰霊祭で歌う世界の名だたるアーティストにも、 病魔と闘いながら歌った本田美奈子.さんにもひけをとることなどありません。 確か「中学生の頃、音楽の授業で『Amazing Grace』を独唱した。」なんて、以前さやかちゃん自身が話していた覚えがあります。 また、3年前にニューヨークで執り行われた平和法要「ユニバーサル・ピース・デイ・コンサート」では日本代表として、 教会で祈りを捧げる現地のひとびとを前に、みごとにこの曲を歌い上げた経歴もあります。 そんな東洋の小さな島国の歌姫が残した小さくも大きな足跡は、当然の成り行きとして今回のステージに彼女を立たせたのでしょう。 そして、広島から東北へ向けた祈りを何倍にも増幅させたに違いありません。

ワタシも改めて、これこそが神園さやかの真髄なのだと思いました。 今年の「FF」でいちばんのハイライト、間違いなしです。 ポップスや演歌などのいわゆる商業作品をクオリティ高く繰り広げるだけにとどまることのない彼女が、このような場で重責を授かったのも、 単に地元出身者として優遇された訳ではないことは明白です。

こんな荘厳さに続いて、ドリ☆スタ&ジュニ☆スタの登場です。 ここでも、『亜麻色の髪の乙女』『花ぐるま☆21』を踊りきりました。 昨日のデビューステージ以来、もっともお客さんが多いステージであるにもかかわらず、まったく萎縮しない7人は特筆ものですよ。 さやかちゃんたちがステージを降りた後は、後続のアーティスト数組の歌唱をサラッと流し見して、次に向かうはホップステージです。

ホップステージを切り盛りするのはFMちゅーピーさん。 例年同様、今日のさやかちゃんのステージは、明日放送される番組の公開収録でもあります。 収録開始までまだ時間があるので、周辺の屋台を覗いてみましょうか。 カーネーションステージでの感動が落ち着いてきたら、急におなかがすいてきました。 各ステージの終演をもって平和大通りの交通規制が解除され、屋台も店じまいとなります。 ということは、そろそろ焼き物などのフードが大幅値下げされるでしょうから、これは狙い目です。 目論見通り、豚バラ大串とビールが半額になっていたので、ひとり居酒屋気分を堪能しちゃいました。

ちょっとご機嫌でホップステージに戻ると、程なくライブの始まりです。 オープニングは『夢の中へ』。 さっきの『Amazing Grace』とはうって変わって、初っぱなからアゲアゲモードです。 「みなさん、こんばんは…?こんにちはかな?こんにちは〜!!」 そんなビミョーな時間にもかかわらず、あちこちから「さやか〜!」なんて元気な掛け声が飛び交います。 MCはお祭りの話題へ。 「仕事の合間に、束の間の『FF』ムードを味わえて、牛串焼きがおいしかった」とか。 「食べながら歩くのも、お祭りの楽しみですよね。」 うん、わかるわかる、その気持ち。

その「お肉パワー」で、次の曲へ進みます。 落ち込んだ時に元気をくれる『負けないで』。 大震災後、いろいろなところで聞く機会が増えている楽曲ですね。 さらに「テンポのいい曲なので手拍子をお願いします。『翼をください』です。」とのことですが…。 えっ?『翼をください』って、あの曲? でも、テンポのいい曲って言ってたよな…。 困惑するワタシの耳に飛び込んで来たのは、紛れもなくあの曲。 小学校の頃、音楽の授業で歌った『翼をください』でした。

1970年に赤い鳥さんが歌って以来、古今東西新旧洋邦、実にたくさんのアーティストがカバーしています。 今回さやかちゃんが歌ったアップテンポなバージョンは、おそらくアニメ『けいおん!』の劇中で使われた桜高軽音部バージョンだと思われます。 ワタシの高校時代は、音楽関連の部活動といえば吹奏楽部かフォーク部くらいしかなかったので、軽音楽部という存在自体が新鮮なんですよ。 学園祭でバンドを組むのにも先生の許可が必要でしたから、『翼をください』をこんなアレンジで歌うなんて隔世の感を隠せません。

ラスト2曲はドリ☆スタを交えて…というのも、今年の「FF」のお決まりとなりつつある流れ。 ホップステージでは『じょいふる』と『花ぐるま☆21』を披露しました。 ステージ間近で見たドリ☆スタの面々はとてもイキイキとしていて、特に6人で展開する振り付きの『じょいふる』は夏の「東京湾納涼船」で再会したいと思いました。

さて、即売コーナーでは、今日もCDやレコードの他に「神園さやかオリジナルTシャツ 2011」「ドリ☆スタ オリジナル生写真」が売られていました。 さやTは昨日のレッドに変わってネイビー、ドリ☆スタ生写真も昨日の販売分とはデザイン違いという充実ぶりです。 しかも、対象商品を購入すると、さやかちゃん&ドリ☆スタの全員と握手できるとのこと。 ステージも近辺の屋台も後片づけに取りかかっているというのに、なかなか途切れない購入者の列が印象的でした。

2011年の「FF」も、残すところ明日の1日のみです。 迫力のある歌唱で見る者に感動を叩き付けたさやかちゃん、少しずつ緊張が解けたのか?笑顔が愛らしいドリ☆スタ。 ワタシも、今晩は安らかに(?)眠れそうです。 みんな、お疲れさまでした〜。


曲目

【デイジーステージ出演 (デイジーステージ、エールエールA館 地下イベント広場) 13:20〜】
  1. 花ぐるま
  2. Tomorrow
  3. 道 -ふるさとから遠く離れて-
  4. 太陽がくれた季節
  5. ハナミズキ
  6. 亜麻色の髪の乙女(オリジナル:島谷ひとみ) (with DREAM☆STARS)
  7. 花ぐるま☆21 (with DREAM☆STARS)
【東日本大震災被災地支援FFスペシャルLive (カーネーションステージ、FF企画実施本部) 15:00〜】
  1. Amazing Grace(アカペラ)
  2. 亜麻色の髪の乙女(オリジナル:島谷ひとみ) (with DREAM☆STARS)
  3. 花ぐるま☆21 (with DREAM☆STARS)
【ホップステージ出演 (ホップステージ、白神ブロック) 18:15〜】
  1. 夢の中へ
  2. 青春は輝いて
  3. 負けないで
  4. 翼をください(オリジナル:桜高軽音部)
  5. じょいふる (with DREAM☆STARS)
  6. 花ぐるま☆21 (with DREAM☆STARS)

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