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【イベントリポート】

概要

名称:『神園さやか駅前ライブ in 錦糸町』 震災チャリティライブ
日付:2011年03月26日(土)
時間:12:00〜、14:00〜
場所:スーツセレクト錦糸町店 店頭(東京都墨田区錦糸町)


「悲しみも希望もみんなでわかちあおう。いま、さやか&さやかファンにできること。」

2011/06/21
by K'z (N)

去る3月11日、歴史上最大級の地震が東日本を襲いました。 震源に近い東北地方では津波で町のすべてが壊滅してしまったところもあり、あらためてその脅威を痛感します。 この震災でのワタシの身辺の被害は、倒壊を免れた食器棚から投げ出されて手持ちの約半数の食器が壊れたのと、 その下敷きになったCD数枚のケースが割れた程度でした。 また、仕事については、何らかのアクシデントが起きた時に忙しくなる職種柄、連日フル稼動でした。 ただし、災害を憂うこともなく黙々と仕事に勤しむのは、正直なところ性に合わないんですよね。 こんなひととしての心が感じられない毎日を過ごしていると、同好の仲間が集うさやかちゃんの現場が妙に恋しくなってしまいます。

それに、「バレンタインライブ」以来、関東エリアで催されるイベントが皆無でした。 さやかちゃんの妹分というダンスポップユニット「Dream☆Stars」との兼ね合いかと思われますが、 広島に傾注したスケジュールに歯がゆさを覚えることも…。 特に、3月13日に予定されていた「ホワイトデーライブ」が情勢を考慮して中止になったことも、ワタシのさみしさを増幅させたのかも知れません。 ただでさえ、最近では数少ない関東でのイベントだったのですから。

といったアンバイの日々でしたから、今日はじっとなんかしていられません。 「神園さやか依存症」の禁断症状が発症です。 当初は不参戦のつもりでしたが、急遽、年次有給休暇を取得して東京・錦糸町へ出向きます。 照明が減灯されているせいで、今までより少し暗く感じる駅構内を抜けて、いつものスーツセレクトさん店頭に到着です。 見慣れたファン仲間とお互いの無事を確かめあいながら、開演を待つことにしましょう。

今日のライブは「震災チャリティライブ」と銘打って、いつもとは違った趣向です。 とは言っても、1曲目の『涙くんさよなら』を歌い終えると、お客さんから「お帰り〜!」という声がかかりました。 そうです、久しぶりの東京、久しぶりの錦糸町ですもんね。

MCにて。 大震災以降イベントを決行するアーティスト、中止するアーティスト。 本人なり所属事務所なりの判断はそれぞれですが、さやかちゃんは「私は歌を歌って、みなさんに元気になってもらうことしかできない。」と、 このライブの催行を決めたそうです。 余談ですが、そんな彼女は震災当日は自宅にいて、今まで経験したことのない揺れを体験したとのことです。

「時間はかかるでしょうけど、歌詞にあるように心の傷が少しでも癒えるように…。」と『ひこうき雲』を披露して、今日の本題へ。 きょうは手作りグッズを販売し、売り上げを義援金に充てます。 その手作りグッズとは…、「神園さやかオリジナルメモ帳」です。 被災者の救済を最優先させるためにコストをまったくかけていないこのメモ帳、 時期が過ぎてしまったフライヤー等の裏面を綴じて、さやかちゃん直筆のイラストを表紙にあしらったものです。 「本っ当〜に、たいしたものじゃないですよ〜」とのことでしたから、「メモ帳を買う」という意識ではなく、 彼女から募金に協力したひとへのささやかなおまけと考えるのが妥当でしょう。 商品云々ではなく、さやかちゃんと一丸となってひとつのことができるのが、ファンの喜びなのですから。

続いての歌唱は『大丈夫』。 大洋薬品さんのCMに使われている楽曲です。 大洋薬品さんと言えば、まず思い浮かぶのはテレビ東京系列で放映されている「歌の楽園」ですよね。 1年間、あれこれとさやかちゃんのさまざまな一面を見せてくれた番組でしたが、なんと明日が最終回。 「みんなで合唱もしているので、ぜひ見てください。」なんだそうです。 最後は、『道 -ふるさとから遠く離れて-』で締めくくります。

しばしのインターバルの後、「震災チャリティライブ」の第2幕のスタートです。 オープニングは『元気を出して』。 そして、いろいろなものが芽吹く季節ということで『春よ、来い』です。 言うまでもなく、「は〜るよ来い、は〜やく来い」ではなくて、ユーミンのほうね。 個人的にはこの楽曲、2コーラス目だったかな。 「君にあずけし、我が心は〜」のくだりがとても好きなんです。 「ずっとずっと待っています」と結ぶあたり、春めいて行く季節と実ることのない恋心との対比が、切なさをいっそう際立たせています。 ワタシも、もう待つのはよそうかな…、なんてね。

そして、義援金の募集を呼びかけるMCの中で、こんな印象的な言葉がありました。 「あなたの力が必要なんです。あなたの力がないと、100が99になっちゃうんです。」 もちろん、募金に定員なんてありません。 ただひとつ、いま、錦糸町駅前に居合わせる全員が、ほんの少しだけ優しい気持ちになってくれることを切望しちゃいます。

悲しみや苦しみが早く溶けるように、という意味が込められているのでしょうか。 『なごり雪』を歌います。 「今日は3月26日です。今年卒業をした、というひともいるのではないでしょうか?」 旅立ちとか別れとかの話題に続くと思っていたら…。 「スーツが必要なら、ぜひスーツセレクトさんへ!」 お客さんからは、クスクスと笑う声が…。 おっ、来た来た。 「駅前ライブ in 錦糸町」のオハコは健在です。

さやかちゃんの重くなり過ぎないおしゃべりが効を奏したのか、たくさんのお客さんから募金が寄せられ、 「神園さやかオリジナルメモ帳」が品切れになりました。 さやかファンに対しては、久しぶりに「(名誉の)ガマン」発令です。 まあ、これはこれでヨシかと。 「募金に見返りを求めちゃダメだよねえ…。」とは、ファン仲間の弁です。

やはり、東日本大震災から2週間ですから、お客さんもさやかちゃんもいまひとつ本調子ではなく、 おっかなびっくりな雰囲気だったような気がします。 ワタシとしては、ほんのひとときでも、彼女の元気な姿を見て心が癒されるのなら、 あえて今の時期にこのようなライブを催すのも一考ではないかと思います。 むろん、不謹慎論もあるでしょうから、いかにして「通常のライブとは違うんだ」という点をアピールするかが、重要視すべき点でしょうね。 一日も早く、手放しで楽しめるライブが催せる日が来ることを願います。

さあ、いつものルートで、レインボータウンFM 木場スタジオへ向かうとしますか。


曲目

【12:00〜の部】
  1. 涙くんさよなら
  2. 夢をあきらめないで
  3. ひこうき雲
  4. 大丈夫
  5. 負けないで
  6. 道 -ふるさとから遠く離れて-
【14:00〜の部】
  1. 元気を出して
  2. 春よ、来い
  3. なごり雪
  4. 手紙 -拝啓 十五の君へ-
  5. TOMORROW
  6. 道 -ふるさとから遠く離れて-

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