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名称:『新曲キャンペーン』 in 上尾
日付:2010年10月29日(金)
時間:13:00〜、15:00〜
場所:ショーサンプラザ1F センターコート(埼玉県上尾市谷津)
2011/01/14
by K'z (N)
え〜、ワタシは「神園さやか」が好きなんです。 などと改めて言葉にするのは、少々照れくさいのですが…。
8月の『道 -ふるさとから遠く離れて-』リリース以来、ワタシの手の届くイベントが数少なくなっています。 以前より仕事のシフトとフトコロ事情が厳しくなり、おいそれと現場に足を運べないのが現状なのです。 特に、最近は遠征を伴わなければ参戦できない地域でのイベントが多く、涙で枕を濡らす週末が続いていました(??)。 そんな中、地元からほど近い埼玉県は上尾で店頭キャンペーンが催されるとの告知がありました。 ところが、当日はあいにくの出勤日。 しかも、仕事が立て込むであろう金曜日です。 善良な社会人であればキャンペーンなど脇目もふれないのでしょうが、「充実した勤労は、安定した精神状態から」をモットーに、ムリヤリ時間を作ることに成功しました。 当日はめったに会えないファン仲間も参戦するとのことなので、絶対にこの日を欠席する訳には行きません。
当日。 開演の30分前に現着すると、会場となるお店の1Fにあるセンターコートはほぼ満員のにぎわいです。 それにしても、さすが埼玉ですね。 「あの」テレビCMの効果なのか、知名度バツグンのようです。 その観衆の中には、平日だというのに、見慣れたファン仲間の姿もありました。
カセットテープ版がリリースされていない『道 -ふるさとから遠く離れて-』にもかかわらず、「この機会に、ぜひ1枚1本お買い求めいただけますよう…。」とか、 「有線放送やラジオ番組などにリクエストをお願いいたします。」などと前時代的な応援を乞うスタッフ氏の口上に閉口しながら、観客の輪の一員になりました。
数カ月振りに顔を合わせたファン仲間と雑談に興じているうちに、いよいよ開演です。 さやかちゃんの顔をみるのも、久しぶりですよ。 店頭キャンペーンということで、オープニングは『道 -ふるさとから遠く離れて-』ワンコーラスバージョン。 歌い終わると、お客さんから花束が贈られました。 「まだ、1曲しか歌ってないのに…。」と恐縮するさやかちゃん。 その言葉に傲慢さは感じられません。
MCは、お決まりのご挨拶から始まりました。 「デビューの頃から、イーグルバスのCMに出ています。」 『道 -ふるさとから遠く離れて-』を起用した、いま放映されているCM中で懐石料理を味わうさやかちゃん。 「おいすぃ〜!」の台詞は、おそらく演技ではない素のままと思われます。 ホントにおいしそうに食べている姿は、一見の価値ありですぞ。 さらにイーグルバス絡みの話題は続きます。 「川越を走る『小江戸巡回ばす』の車内アナウンスは、実は私の声なんです。 今度、小江戸蔵里(こえどくらり)という停留所ができるんですけど、そのアナウンスの録音をしに、先日も埼玉に来たんです。」 しっかりアピールをするあたり、さすがです。
以前は、さやかちゃん版とノーマル版の2種類の車内アナウンスが使われていて、「小江戸巡回ばす」に乗ったからといっても必ず彼女の声が聞けるとは限りませんでした。 一度「ハズレ」をひいてしまったワタシは、リベンジの時には乗務員氏にさやかちゃん版のアナウンスであることを確認してから乗車しましたっけ。 現在は、「小江戸巡回ばす」全車でさやかちゃんが道先案内をしてくれます。 『約束』のPVに登場した景色を思い出しながら、バスに揺られて川越をめぐるのもいいかも知れません。
話題は、イチオシの『歌の楽園』へ。 先日の収録では「食欲の秋」をテーマに、速水けんたろうお兄さんと「あの曲」を歌ったそうです。 『こりこりまりもっこり』に続いて「あの曲」とは、まさしくノンジャンル。 早くも、放映が待ち遠しいです。
そんな何でも歌いこなすさやかちゃんですが、今回の店頭キャンペーンでは最近なかなか聞くことができなかった楽曲も披露されました。 ファーストアルバムに収録された『港町十三番地』と並んで、大御所ソングの代表的な存在の『テネシーワルツ』。 ちょっぴり大人の恋心を綴った『淡雪なみだ』。 特に、後者はさやかちゃんのオリジナル曲でありながら、近頃はなぜかカップリングの『ひこうき雲』ばかりがクローズアップされ、影の薄い存在になっていました。 久しぶりに聞きましたが、こういった"しっとり系"の楽曲を歌う彼女もやっぱり魅力的です。
さやかちゃんの多彩な歌唱が堪能できた店頭キャンペーンのラストを締めくくるのは、もちろん『道 -ふるさとから遠く離れて-』フルコーラスバージョン。 夢を追いかけて上京する娘とふるさとでそれを応援する母の絆を、飾らない言葉で歌いあげます。
埼玉県人にとっては、CDのリリース前から件のテレビCMで流れているので、すでに耳に馴染んでいる楽曲かも知れません。 また、初めて聞くひとであっても、「バカな娘」「ごめんなさいといいたい」の歌詞が印象に残ることは確実じゃないですかね。 何がバカなのか、誰にごめんなさいといいたいのか、もっともっとその理由を聞きたくなります。 「若さに任せてひとりで歩き始めた娘が夢を追いかけながらも、ふとした時にずっと母の愛情に包まれていたことに気付く」なんて、これはもう少女の成長の記録ですよ。 ひとの痛みを感じることができ、愛されることに感謝できるというのは、オトナへの第一歩を踏み出した証拠です。 母娘の絆を歌った楽曲は数多くありますが、その多くが「母の優しさ」のみを誇張しているように思います。 帰郷して母とふれあうことで心が温まる、というようなニュアンスの世界観では、単に自分の心のよりどころとしての母親像しか見えてきません。 その点、『道 -ふるさとから遠く離れて-』の主人公の女の子は、日々直面する喜怒哀楽を自分自身で受け止めることで、母の存在の大きさを認識しています。 この心の変化が、素直に「ごめんなさい」「ありがとう」と言えるのでしょう。 求めるだけではなく、受け入れることの大切さを痛感した主人公。 さやかちゃんいわく「自叙伝です」とのことですが、その奥深さは会場にいるすべてのひとを包み込みました。
さて、来月は大衆演劇『母千里』の上演です。 この演目もまた、「母と娘の絆」をテーマにしています。 その観劇をすべく、再来週は広島に遠征する予定です。 その日にそなえてあと2週間、善良な社会人をしないとなりません。 短くも長い2週間、とりあえず頑張りますかね。