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名称:東京湾納涼船 『神園さやか船上ライブ』
日付:2010年09月07日(火)
時間:出航 19:15、帰港 21:00
場所:竹芝客船ターミナル(東京都港区海岸)
2011/01/14
by K'z (N)
カレンダーはすでに9月だというのに、相変わらず桁外れの暑さが続いています。 そんな熱帯夜に涼をとるなら、東京湾納涼船が鉄板。 今年も恒例の「船上ライブ」に出演してきたさやかちゃんですが、『道 -ふるさとから遠く離れて-』の発売日以降は出演の予定がありませんでした。 東京湾納涼船の運航期間終了までかなりの日数があるので、もしかしたら再びライブ出演があるのではないか?と期待していたのですが…。 思った通りでした。 9月7日の東京湾納涼船に、神園さやか降臨です。 仕事がオフのワタシは、言うまでもなく夕涼みをしに出かけることを決定。 これで、前回使い切れなかったフードチケットも無駄にならずに済みそうです。
さて、毎度お馴染みの東京・竹芝の客船ターミナルへ。 平日のわりに多いひとの数に圧倒されながら、その乗船待ちの行列に加わりました。 すでにテンションが上がっているグループの姿があちこちで目につきます。 毎回のことながら、ワタシも気持ちが高揚してきました。 ライブ開演前のこのワクワク感がたまらないんですよね。 乗船したらいつもの観覧ポジションで、ビールを傾けながらさやかちゃんの登場を待つとしますか。
東京湾納涼船の看板娘「ゆかたダンサーズ」のライブが終わって、時間は20:05。 すっかり見慣れた丈の短いゆかた姿で登場したさやかちゃんは、早くもライブでの熱い盛り上がりを暗に期待させてくれます。 そして、披露するは『夏祭り』、そして『じょいふる』。 まさに、夏を楽しむ!という意気込みにあふれています。 ステージ前に集結した溢れんばかりのお客さんたちも、オープニングから大盛り上がりですよ。 当然のごとく「神園さやかヲタ芸部」も発動、今夏の撃ち納めを飾ります。 デッキ後方で、ワタシも見よう見まねで「部活動」に参加しちゃいましょう。
決して広くはないステージ上を縦横無尽に飛び回るさやかちゃん。 テレビ『歌の楽園』にも勝るくらい、楽しそうな表情です。 今年最後の「神園さやか船上ライブ」ということで、その元気振りは数倍増。 おっと、ゆかたについた飾りが落ちても動き続けましたよ。 歌う曲目こそ目新しいものはありませんが、さやかファン以外のひとを含め、会場全体が一体になれるイベントというのは貴重な存在です。 変な遠慮や気負いはNGの、ステージ上も観客も何でもありの大騒ぎ。 あっ、もちろんルールとマナーを遵守した上でのおハナシですけど…。 MCでの「来年もまた、絶対ここに帰って来たいと思います!」というさやかちゃんの言葉も、間違いなく本音なんだと思います。
こんな具合に、「定番」「恒例」の言葉がぴったりのライブでした。 さやかちゃんの元気いっぱいのライブに同調し、夏の暑さを忘れて、名前も知らない乗船客どうしがひとつになれるのはとても楽しいことです。 ただし、ワタシの中で「それだけでイイのか?」と敢えて疑問符を投げかけてみたくなったのも事実なのです。
前述のとおり、「神園さやか船上ライブ」がイベントとしての成熟度が高いことは間違いないと思います。 ところが、プロの歌手が最も重要視しているであろう「楽曲の浸透力」については、どうなのでしょうか。 「オリジナル曲・カバー曲の区別なく、歌唱を通じて聞く者に"何か"を与える」という歌手の核心が、果たしてどれほどの観客に伝わっているのか? ふと不安になることがあるんです。 ひょっとしたら、単なるジュークボックスとかBGMくらいにしか認識されていないのではないか?と。
もしイベントの性格上、歌唱よりも現場の高揚感が優先されるのだとすれば、ステージに立つのは必ずしもさやかちゃんである必要はないといえるかも知れません。 乗船客の間で、「神園さやか」の名前が「東京湾納涼船」「竹芝客船ターミナル」「ドリンク飲み放題」などと同列の、 真夏の夜にハメを外すためのキーワードに過ぎないのだとしたら、ちょっと悲しいことです。
「船上ライブが、歌を聞く環境として不十分なことは先刻承知のこと。それがイヤなら、参戦しなければいい。」 そんな声があがるとは思いますが、船上で誰彼なく騒ぐ時も、健康ランドでまったり一日を過ごす時も、または地域に密着した祭りの場でも、 いつもさやかちゃんの歌声がそばにあることが、ワタシにとって「癒し」になっているんですよね。 だからこそ、喧噪に打ち消されることなく、彼女の姿と声を一片ずつかみしめたくなることもあるんです。 だからこそ、さやかちゃんの歌声を湯水のごとく流しっぱなしにして欲しくないんです。
「神園さやかが来る日に、東京湾納涼船に乗りたい。」 そう思ってくれるひともたくさんいるそうです。 そんなひとに伝えたいです。 「今度は歌を聞きに、錦糸町駅前に来てみませんか?」 きっと、もっと神園さやかを好きになるはずです。
などと言っているワタシですが、今後…、おそらく来夏もAデッキで鶏のからあげを片手にビールを傾けているでしょう。 別に、東京湾納涼船の雰囲気がキライな訳ではありませんから。 そこのところ、誤解なきよう…。