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【イベントリポート】

概要

名称:『神園さやかの箱(ボックス)ライブ』パイロット版
日付:2009年11月15日(日)
時間:(第1の箱)13:00〜、(第2の箱)15:00〜
場所:ヨーロー堂 イベントホール(東京都台東区浅草)


「浅草の『♪びっくり箱、びっくり箱、おどろいた〜』」

2009/12/29
by K'z (S)

ハイ、というわけで(謎。
意外と早い段階からタイトルだけが掲示されており、当初は違和感を覚えていました…。

浅草の"箱"って、神園ちゃんと熊五郎さんがお気に入りの"箱根そば"でも食べるの?みたいに
短絡的かつ皮相的な見方をしたくありませんが、一抹の不安を覚える名称ではあったと思います。
もっとも、個人的には"箱"=「何が飛び出すか、わからない」"びっくり箱"と解釈しており、
神園ちゃんの周囲で感じてきた「行かなかったことを後悔させる」という期待の象徴でした。
そして、私自身がこの新しい試みを受けとめる証人になろう!という意気込みを持っており、
遅ればせながらヨーロー堂さんに予約を入れまして、あとは当日を待つばかり…となりました。

それからは、なんというか、いつものごとし(ぇ。
開場の時間になったところで、若旦那に呼ばれて予約順に入店…という流れであります。
今回は新しい試みということもあり、熊五郎さんの前説がしっかりと行われていましたっけ。

早速ですが、第一回目のテーマは「演歌」でした。
詳しくは後述しますが、くじ引きされた順番の曲目にまつわるM/Cを交えながら…というところで、
しょっぱなの『兄弟船』において、熊五郎さんのツッコミに笑ってしまった神園ちゃんが、
本編の間奏でニヤけたような表情を見せたものの、その後の"歌唱については"申し分なし。
むしろ、本年4月1日(エープリル=フール)の『演歌ライヴ』を観られなかった私にとっては、
遅ればせながら、神園ちゃんのポテンシャルの一部を垣間見ることができたのは幸運でした。
数こそ少なかったものの、ヨーロー堂さんの常連と思しき"演歌な"面々にも好評だったのでは?

休憩を挟んでの二回目、テーマは「アイドル」。
季節的にマッチしている曲だったり、ファン連中の間でもウケの良い曲だったりの組み合わせ。
かつて披露された曲目であっても、披露される順番が異なると新鮮に感じるものだなぁ…と。
既に手慣れた印象のある曲たちなこともあってか、"歌唱については"悪くなかったと思います。
最後には、ヨーロー堂さんの"お約束"とも言うべき「裏コール」もあっての幕引きとなりました。

ここまでに"妙な強調"をしたのは思うところがあったからですが、つまるところ…。
"歌唱については"悪くなかったけれど、"それ以外では"‥‥だったということになります。
今回、自分で決めたローテーションに沿わない形でM/Cを務めることが必要になったわけで、
無作為な曲順でお話をつなぐのは落語の三題噺みたいで面白そうな反面、難しいとは思います。
だけど、最近ではM/Cと呼ばれる語りの全体において、‥‥なことが増えたような気がします。
# そういえば、二回目のステージでは披露する予定の曲数が終わっても時間が余った?のは、
# 曲目に関する話題もそこそこに進行させたため、時間を持たせられなかったのでは?と邪推。

ご当地やお仕事の話題でも、そうでした。
「どこどこで何々がありました。 どこどこで何々をしました。」
それはわかったけど、「どう思ったの?」が見えてこないんです。
カバー曲の元ネタを披露する時も、そうでした。
「私、誰々(何々)が好きなんです。」
それはわかったけど、「どこがどう好きなの?」が見えてこないんです。
通して言えば、本人ならではの気持ちや考え方が見えてこないんです。
本人ならではというナマの部分が伝わってこないから共感できないし、面白くもない。
つまるところ、私が某所でお話した「深みがない」にもつながるのでは?と思うのです。

今までのステージにおいて、神園ちゃんは選曲や衣装や髪形の変化に力を注いできました。
熊五郎さんの仕掛けでもあったでしょうが、この変化は私たちを大いに楽しませてくれました。
その気持ちをM/Cにも分けてくれれば、さらに魅力的なステージになるのではないでしょうか?
私はそう思いますし、神園ちゃんならば「きっと、できる。」と信じています…。

それから、もうひとつ。
今回の「箱ライヴ」をかいつまんで箇条書きにすると、こんな感じではないかと思います。

で、このパイロット版が終わった後に、しばらく考えていたことがあります。
今回のイベント企画は、熊五郎さんによる「愛の鞭」ではないだろうか?と思えたのです。
神園ちゃんにとって、常に多くのジャンルと楽曲を準備しておくのは大変だとは思うけど、
それ以上に「このぐらいでよかろう…」と現状に甘んじてしまうことの方が問題だと思うし、
こんな苦難で潰れたり、レパートリーが増えて質が落ちるなら、神園ちゃんもその程度では?と。

そして、この「愛の鞭」はファン側にも向けられていたような気がするんです。
そりゃあ、確かに同じ娘っ子を何年も観ていれば、‥‥なときもあったと思います。
だけど、その時点の彼女自身を凌駕するような素晴らしい出来栄えを見せるときがあります。
何年もイベントを追いかけてきたファン連中が、神園ちゃんの今後に期待しないでどうする?
それが心配になるってことは、神園ちゃんの力を見くびっていることにもつながるのでは?と。

だとしたら、私たちもそれに応えようではありませんか!と言いたくなってしまうんです。
頑張っている神園ちゃんに何を思うのか、そしてファンである私たちには何ができるのか。
期待しながら考え、実行していく方が前向きで良いと思うんですが、いかがでしょうか?
具体的には、神園ちゃんがどんなジャンルの楽曲を披露してきても対応?できるように、
より多くの神園ちゃんを楽しめるように、音楽的なキャパシティを広く持っていたいですね。
披露されるジャンルに応じて、"応援"もガラッと豹変できたら「いい感じ」じゃないかなぁ…。

不安と期待をないまぜにしながら、色々なことに想いを巡らせることの多い一幕でした。
来年から軌道に乗せる予定と聞きましたので、これからの進展を楽しみにしようと思います。


曲目

【(第1の箱)13:00〜】
  1. 兄弟船
  2. 淡雪なみだ
  3. 石狩挽歌
  4. ひばりの佐渡情話
  5. 越冬つばめ
  6. 帰ってこいよ
【(第2の箱)15:00〜】
  1. 風は秋色
  2. ひこうき雲
  3. 抱きしめたい
  4. アテンション・プリーズ
  5. ひまわり娘
  6. 私の彼は左きき
  7. 太陽がくれた季節(アンコール)

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