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【イベントリポート】

概要

名称:『さやかのハロウィンパーティー』
日付:2009年10月31日(土)
時間:14:00〜
場所:ミュージックショップ ダン(東京都北区東十条)


「キュートな魔女の武器はお料理と歌、そしてエクボ。」

2009/11/14
by K'z (N)

さやかちゃんの新曲『淡雪なみだ』のリリースから、約2か月が経ちました。 最近は店頭キャンペーンをはじめとする各種イベントが西日本方面で多く催されていて、 地方での彼女の知名度向上を図るという意味では大歓迎だと思います。 しかし、毎週遠征することがままならない身としては、何とも物足りない日々が続く訳でして…。

そんなある日、突如として告知されたのが今回の「さやかのハロウィンパーティー」でした。 ワタシは、翌日の「鉄道貸し切りライブ in 都電」に照準を合わせて仕事のシフトを調整していましたが、 今日も有給休暇取得です。 初めての試みによるイベントですし、3週間振りにさやかちゃんに会えますし、黙って見過ごすことはできません。

ところで、この「ハロウィン」とは死者の魂が家族を訪ねるといわれる10月31日に カボチャで作ったランタンに灯を点して、魂が迷わないように導くというアメリカのならわしなんだそうです。 子供たちは魔女やお化けの仮装をして「お菓子をくれないと、イタズラしちゃうぞ!」と家々をまわったり、 まるで日本のお盆の迎え火とナマハゲを合わせた感じです。

さて、いつもお世話になっているダンさんで受け付けを済ませてパーティー会場に入ると、 さやかちゃん自身が出迎えてくれました。 彼女お手製のパンプキンスープが振る舞われて、身も心もポカポカに。 一方、ステージに登場したさやかちゃん。 最初に飛び出したのは「パンプキンスープ、美味しかったですか?」と心配そうな言葉でした。 ええ、美味しくいただきましたよ。 火にかけているうちに粘度が増してしまったとのことですが、なかなかどうして、ワタシにはこれぐらいの方が好みかも。

心配のタネが消えたら、本編に突入です。 黒いワンピースにとんがり帽子の魔女ルックのさやかちゃんが選んだ1曲目は、映画「魔女の宅急便」から『ルージュの伝言』。 おお、しっかり今日のテーマにちなんでいるのね。 欲をいえば、早くも1曲目の途中で帽子が折れて直立しなくなってしまったのは、残念だったかな。

MCではハロウィンに欠かせない仮装の話題へ。 「今日はハロウィンということなので魔女になってみましたが、 今までもコスプレ歌手と言われるぐらいにいろんな衣装を着てきました。」 興味深い展開になってきましたよ。 「デビューした頃は、制服を衣装にしていました。」 その衣装は一見ごく普通の制服に見えるものの、緻密な採寸の末に作られた一品もので、ウン十万円もするんだそうです。 歌うのは、期待を裏切らずに『初めてのひと』です。

続いては「歌はとてもいい歌なんですが、あの衣装でステージに上がるとお客さんがひいてしまうんです。」と、 賛否両論だった"あの曲"を披露します。 NHKによるテレビ番組の企画がきっかけで商品化された『おじいちゃん』。 孫から祖父へのメッセージソングに仕上げられた「21世紀の演歌」でしたね。 今でも高齢者施設などの慰問時に歌うと、おじいちゃんやおばあちゃんが涙を流して喜んでくれるらしいです。 とまあ、さやかちゃんのオリジナル曲の中でも屈指の名曲にもかかわらず、 ビジュアル面の評判だけがひとり歩きしてしまったのが悔やまれます。 ゴスロリ支持層は演歌を好まず、演歌ファンはゴスロリに馴染めず…。 ひいては、現代の少女像をゴスロリ衣装を用いて表現する点にも、突出した一角しか見ない大人目線な姿勢がうかがえますね。 そんなこんなで「奇抜なファッションで繁華街に繰り出すも、実は祖父が大好きな女の子」の印象を受けがちな詞ですが、 「休みは帰る」「夢はゆずれない」の歌詞からは「夢に向かって都会でひとりで暮らす新社会人」とも映ります。 そう考えると、歌詞に描かれている主人公はさやかちゃん本人とダブるんですよね。 初めてこの歌詞を聞いた時、真っ先にそう思いましたもん。 ゴスロリ衣装でなくても、例えばリクルートスーツ姿でもじゅうぶん鑑賞に値すると思うんですがねぇ。

ここで、ステージはしっとりからアクティブに一転して『CAT'S EYE』を初披露です。 同名アニメの主題歌で杏里さんの楽曲でしたっけ。 さやかちゃんが歌う『CAT'S EYE』、ちょっと荒削りだったかな。 流れるような歌詞の運びがいまひとつな印象でした。 彼女の美点である滑舌がよく一音一音を明瞭に歌うのが、逆に仇になっているのかも知れません。 とはいえ、英語詞の楽曲を違和感なくこなせるさやかちゃんですから、今後の進化を望みます。

そして、『淡雪なみだ』を挟んでから、再び「魔女の宅急便」から『やさしさにつつまれたなら』で パーティーのトリを飾りました。

うがった見方をすれば、パーティーなのに通常のライブと変わらない…といえるかも知れませんが、 通年の行事を題材にワタシ達を楽しませてくれるさやかちゃん並びにクマゴロウ氏、 そしてレコード店(古っ!)さんに感謝、感謝です。 次は七五三ライブか、年末大掃除イベントか? 大いに期待しますよ。


曲目

  1. ルージュの伝言
  2. ひこうき雲
  3. 風は秋色
  4. 初めてのひと
  5. おじいちゃん
  6. CAT'S EYE
  7. 淡雪なみだ
  8. やさしさにつつまれたなら

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