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【イベントリポート】

概要

名称:『新曲予約キャンペーン ファイナル!』
日付:2009年08月30日(日)
時間:14:00〜
場所:カフェスギタ(埼玉県蕨市)


「淡雪が降る前の、物思い…。」

2009/11/17
by K'z (S)

新譜の発売を翌週に控え、いよいよ予約キャンペーンもオーラスを迎えました。
今回のイベントが行われるのは、ミヤコの蕨店さん。
以前より演歌・歌謡曲の店頭キャンペーンが多く行われている定番の地であります。
ところが、神園ちゃんの場合は、店頭に観客が集まりすぎて交通の妨げになることも多く、
会場の辺りが騒然とした雰囲気になるのは辛いなぁ…と思ったこともあります。

そんな中で、店舗さんのご厚意により近所のカフェ・スギタさんを使わせてくれることになりました。
ここでは、会議向けのスペースで音響機器が利用できる他にも、こじゃれた別室が用意されており、
階下のカフェを利用してのティータイム…なんて、とてもアットホームな空間を演出してくれます。
これだけのスペースを借りてくれた上に、時にはお茶やお菓子まで用意してくれたこともあり、
「キャンペーンにおけるCDの売上を考えたら、割に合わないのでは?」と感じたこともあります。
良い意味で、店舗さんと歌手サイドとファン達による"温かいつながり"があればこそだと思いますし、
ファンである僕らとしては、モラルとマナーをふまえてイベントを楽しませていただくことで、
神園ちゃんサイドと店舗さんのご厚意に対する恩返しになればいいなぁ…と思っています。

さて、当日。
今までにも使ってきた道のりと同じく、JRの路線を乗り継いで蕨に到着しました。
いつものツレと待ち合わせ、缶コーヒーでも飲みながら…といった風情で辺りを眺めてみますと。
次第に友人・知人が集まっていき、みんなで雑談を交わしあう光景も珍しいことではなくなりました。
なんだかんだ言っても、何年にもわたって毎週のように見慣れた面々の"つながり"は「いい感じ」。
ずら〜っと居並ぶ行列に驚く近隣の人たちを横目に、私たちはスギタさんの店内へ入っていきました。
予約のレシートと店舗さんによる特典(さやかマーク入り、折りたたみ式ボールペン)を受け取り、
マネージャー氏(以下、熊五郎さん)による前説(かなり雑談風)を聞いたら、いよいよ開幕です。

具体的な曲目の紹介は後に譲るとして、あくまでも「予約キャンペーン」ということもあってか、
比較的にお行儀が良くて、オーソドックスな流れでイベントは進んでいきました。
もちろん、イベントの性質と会場や客層とのバランスを考慮することは大いに必要だと思いますが、
今回については、イベントの位置づけや内容と会場や客層の間でミスマッチが起こっていたようで、
後述する一部の例外を除いて、個人的に物足りなさを感じていたのは事実です。

# 本人とその歌を見聞きさせて、その結果として顧客に商品を買ってもらうことを目的とした
# 不特定多数を対象とするスーパーの試食コーナーのような店頭キャンペーンならばともかく、
# 事前に商品を購入していることが前提となっているクローズドなスペースでのイベントでは、
# 神園ちゃんを見慣れていたり、既に会場へ足を運ぶ気まんまんの好き者が揃っているワケです。
# 更に今回は、歌唱イベントの後に撮影会まで行われるというマニアックな流れになっています。
# こんな場面において、何らかの企画や意図もなしにシングル曲やアルバム曲が多く披露されると、
# さすがに手抜きとは言いませんが、お手盛りのようで拍子抜けしてしまうのは私だけでしょうか?

そんな私にとって意外だったのは、新しいカバー曲。
高田みづえがヒットさせた曲で、後にサザン(原由子)の元ネタも注目されることになりました。
そういえば、神園ちゃんが高田さんをカバーしたのは『硝子坂』『真夜中のギター』に続いて三曲目。
神園ちゃんのクリア&ブライトな唄い回しが聴きやすく、高田さんのそれにもマッチしやすいかと。

さて、今回の『私はピアノ』についてですが…。
サザン(原由子)の原曲の場合は、抑揚の少ない唄い方が印象的だったように思います。
全体的にもやっとした空気のよどみというか、すりガラスみたいな不透明感のようなものがあって、
歌詞のフレーズを借りるならば、ひとしきり泣き疲れて眠った後のような気だるさを感じました。
これに対して、高田さんは上手く唄い回せるが故にキレイすぎると思われるフシはあります。
しかしながら、ピアノそのものが持つ印象と思われる壊れやすさやデリケートさといったものを
今日も哀しいlonely playを続ける主人公の姿として投影しているようにも感じられたワケでして、
原盤とは異なる魅力を独自の表現で引き出したというなれば、カバーとして成功だと思うのです。
こんなことを考えると、クリア&ブライトな唄い回しが特徴的な神園ちゃんが範をとるならば、
高田さんの方が似合っていると思いますし、次にも聴ける機会があれば要注目!なのであります。

その後、通常のサイン色紙とFC会員を対象としたポスターのプレゼントが行われたのですが、
タレント本人がファンの座っている席へ訪れながら…というフィーチャーも込みでの特典でした。

# 長いこと神園ちゃんのイベントへ通い詰めていると、周りのファン連中にも見知った顔が増えてきて、
# しまいには、神園ちゃんや熊五郎さんを交えてのアットホームな光景がおなじみとなりつつあります。
# よくよく考えれば、タレントがファン一人一人のことを覚えてくれているだけでもスゴいことなのに、
# ファン連中もタレントを目指してガッつかない、良い意味で"余裕"のあるところが珍しいでしょ!?
# 双方の信頼関係…と言っては大げさだけど、こんな"温かいつながり"は大事にしていきたいですね。

それからは、今イチ盛りあがらないティータイムを経て、イベントは第二部へと進みました。
といいますのも、シングル1枚分の予約を追加することで「ミニ撮影会」にも参加できたのです。
この日の衣装は、今までの神園ちゃんとしてはいささかアダルトかつワイルドな趣でしょうか。
# ちなみに、ピクチャーCDの盤面などに印刷された豹柄?っぽいワンピースのことであります。

告知から当日まで考えましたけど、私は参加しませんでした。
元々、写真撮影じたいに興味がないのに加えて、自分には資質や機材や腕がないこともあるし、
それ以上に、この日の神園ちゃんを撮影するための個人的なテーマが持てなかったからなんです。

# 私見では、撮影会とは他の撮影者にはマネできない自分だけの作品を創れる機会だと思いますし、
# (相手がいることだから、ある程度の制約があったり自粛をするのは当然のことですが…。)
# 自分に割り当てられた範囲の中で、被写体をカスタマイズできる貴重な場所だと思います。
# ある意味では、被写体と撮影者による一対一の勝負の場ではないか?と捉えることもできますし、
# 生半可な気持ちで臨むのは、被写体やこの機会を作ってくれた人に対して失礼では?と思うのです。

残念ながら、当日の私はそこまでの心境と姿勢にはなれませんでしたし、
撮影する気まんまんな周りの気持ちを考えたら、自分は参加しない方がいいだろう…と思い、
今回は自らイベントの幕を下ろし、数名の友人・知人と連れ立っての帰還とあいなりました。


曲目

  1. 約束
  2. 木綿のハンカチーフ
  3. かもめが翔んだ日
  4. 初恋
  5. なごり雪
  6. 私はピアノ
  7. ひこうき雲
  8. 淡雪なみだ

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